2022/03/01 08:54

世界一好きなバンドのメンバーに会えました。

この旅を始めて、最初の県外ライブ
仙台「Sunny Beard」で。

今日、
公園でSunny Beard という曲を作っていて
旅の思い出と共に、青春の記憶が蘇りました。

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12年前、地元でカフェを経営していた頃。

それまでクラブミュージックにしか興味がなかった僕が、インド旅行の影響で少しずつギターを弾き始めた時の話。

ある日、
常連客が動画を見て欲しいと言ってきた。
まだスマホも普及していない時代、パソコンで検索して出てくる動画をかき分け、ようやくお目当ての動画を見つけた。

栃木のカフェでバンドが演奏している。

どこかで聴いたことがあるピアノのフレーズ、、、「カバー曲か」と思ったら、全然知らない曲を歌い始めた。

ーーーーー今では信じられないけど、イントロで何となく知っていると思ったのは「くるり/ばらの花」という超有名曲。当時の音楽好きなら誰でも知っているような曲すらピンと来ないくらい、僕は音楽の視野が狭かったーーーーー

バンドといえば、ロック。
ジャーンと登場して、カッコ良さを振り撒いて去っていく。

そういう固定概念に、ピアノと淡々としたドラム、気張らないボーカルは新鮮に響いた。

「これ、細野晴臣のカバーなんだよ」

「あ、なんかイントロ知ってます」

「そうそう、くるりのばらの花」

「?????」

飲み込むのに少し時間がかかったけど、
つまり、
「くるり/ばらの花」を生演奏でサンプリングした上で、「細野晴臣/○○の季節」をカバーしていたのだ。

こういうバンドもあるんだ。
なんかいい感じだな。
と思っている所に、クラブミュージックで馴染みのあるサンプリング(曲の一部を切り取って自分の曲に使う手法)で新しい音楽を生み出しているという衝撃が加わり、そのバンドが大好きになった。

ホームページによると
「タトラ」という名前で、仙台を拠点に活動し始めたばかりらしい。

ギリギリ来てもらえそうな距離と、カフェでも演奏できそうな雰囲気。
何か運命的なものを感じて、直接メールした。

そこからはトントン拍子で話が進み、すぐにライブ当日。

初めて会ったタトラは、最初の挨拶から一気に馴染んできて野田村観光を終えた頃には、すっかりメンバーの一員にでもなったような気持ちに。

リハーサル中、
「もう今日は大成功だ。
 ここで終わっても最高だ。」

タトラを見つけた常連客が言った。

でもすぐに
その最高の気持ちを共有する時間が来た。
普通に考えたら無名バンドに許される尺では無い2時間近くにも及ぶお披露目会。

誰も知らないバンドが、縁も所縁もない土地で、音楽と人柄で皆んなの心を掴んで、最高と思われた一日をさらに高い所へと連れて行ってくれた。

その後、
イベントを主催したり、バンドを組んだり、弾き語りの旅に出たり、色んな音楽のきっかけの一つであり続ける大事な青春の1ページ。

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その時の常連客が、
「君に歌って欲しい曲が出来た」
とデモを送ってきてくれました。

聴く前から、その曲を旅に連れていくことが嬉しくて楽しみで仕方ありません。

▼タトラ/金色
(野田村のんちゃんタオルに注目)

仙台Sunny Beardにて。
感慨深すぎるコラボ。